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　ところで、ピラカンサ（バラ科トキワサンザシ属）という名前には諸説あって、さだかではありません。
　「原色牧野植物大図鑑」では、トキワサンザシ属の植物はタチバナモドキしか出てきません。学名Pyracanthaの標示はありますが、ピラカンサという種名は出てきません。
　「世界大百科事典」では、トキワサンザシ属の総称としてピラカンサと標示しています。

「庭木・街路樹（山と渓谷社）」ではピラカンサ（＝トキワサンザシ）としながらも、「ピラカンサとはトキワサンザシ属の総称でもある」としています。
　「樹木ガイドブック（長岡書店）」では、ヒマラヤトキワサンザシを「ピラカンサという名前で出回っている」と表現しています。

　「園芸植物（山と渓谷社）」では、和名トキワサンザシと明記し、中国原産の種で橙黄色の実をつけるタチバナモドキがあるとしています。
　「日本の樹木（山と渓谷社）」ではピラカンサとしてトキワサンザシ、タチバナモドキ、ヒマラヤトキワサンザシの３種類が記載され、果実の色をそれぞれ、鮮紅色、橙黄色、橙紅色または橙赤色としています。

　多数意見をとって、一応和名は、トキワサンザシとしておきます。