写真989、1136、993は、全て中央卸売市場付近(ミヤチク前)です。
中央分離帯に、ワシントンヤシ、下部の低木は、モッコク(ツバキ科モッコク属)とハマヒサカキがかなり大きくまとまった形に仕立てられ、交互に配置されています。
また一部にはヒバ類(オウゴンイトヒバ)なども使われています。
手入れのいい道路ですが、特に中央分離帯にクロマツが形良く仕立てられていて、景観を引き立たせています。
なお、モッコクについては、剪定が激しいので、普段見るモッコクとはいささか印象が違うので迷いました。 普通高木の下部に刈り込んで使われるシャリンバイ(バラ科シャリンバイ属)ではないかと思いましたが、仕立の内部奥の枝葉を調べてみると、明らかにシャリンバイとは違います。
シャリンバイは、ハマモッコクという別名があるようによく似ています。シャリンバイの果実は、丸く黒熟するのに対して、モッコクの果実は、裂開して赤い種子が目立つので、全く違いますが、他はなかなか区別する差が明瞭ではありません。
しかし、モッコクは、葉の裏面が灰白緑色で、表裏の色がシャリンバイより明瞭なこと、裏面の葉脈がシャリンバイは極めて微細な網目模様があるのに対して、モッコクは、支脈以外は殆ど模様がないかあっても荒っぽい模様ですので、区別がつきます。
また、モッコクの葉は殆ど全円ですが、シャリンバイの葉はしばしば鈍鋸歯があります。
994 モッコク 同 03.2.14
996 オウゴンイトヒバ 同 03.2.14
992 ハマヒサカキ 同 03.2.14
993 同中央分離帯 03.2.14
p37
モッコクがこのように低く仕立てられて高木の下部を飾っている街路は、珍しいのではないでしょうか。
一ツ葉有料道路は、この先、宮崎臨海公園付近から高架道路となりますが、基本的にはこのパターンです。
ただ、ワシントンヤシは、途中ビロウではないかと思うものもあったように感じました。 ワシントンヤシとビロウとの区別その他詳細は、大淀地区の街路樹の項で取り上げました。
また、低木仕立ての植物は、中央分離帯だけでなく、左右にも配されています。 その種類は、上記の植物のほか、サザンカ(あるいはカンツバキ)、トベラ(トベラ科トベラ属)なども使われています。
なお、一ツ葉有料道路は、宮崎港、カーフェリー乗り場あたりは県道10号線ですが、その付近の中央分離帯は、モッコクではなく、シャリンバイが使われています。
991 モッコク 同 03.2.14
1136 中央分離帯のクロマツ サンマリーナ付近 03.3.4
989 ワシントンヤシ 一ツ葉有料道路 03.2.14