アーモンド

　アーモンドは、県内で唯一栽培に取り組んでいる農家グループの活動について、地元紙（宮崎日日新聞）で、以前紹介されて以来、是非花を観察したいと思っていた植物の一つです。
　
　タイミングよく、２０１５年３月、アーモンド開花のニュースがＴＶ報道（NHK宮崎放送局）されたので、早速、現地の農家を訪ねました。

　１週間前から咲き始めたとのことで、水田に囲まれたアーモンド畑の約３０本のアーモンドは、すくすくと枝を伸ばし、葉に先立って咲く淡い桃色の５弁花を一斉に開花させていました。
　サクラの花よりも一回り大きい美しい５弁花で、モモの花にも似た印象です。

　アーモンドの花を多くの人が観賞できるようにと、一般公開されている園田忠弘さんに案内いただき、国内でも珍しいアーモンドの花の様子を撮影できましたので、このホームページに掲載することにしました。

　植栽開始以来、試行錯誤しながら手入れを続けて来られたそうです。
　５月にはテニスボール大の果実が稔り、８月に収穫とのことです。

　なお、モモ属とする図鑑も多くありますが、「原色牧野植物大図鑑」の分類に従い、サクラ属と表記しました。

　梅雨前線が長期にわたって停滞し、異常に雨天が続き、７月に入り、ようやくアーモンドの果実の撮影が実現しました。
　
　果実は、予想していた以上に扁平な形をしていました。
　平年に比べ、結実状況が芳しくないとのことでした。
　写真を追加しました（１０～１２段目の５枚の写真）。

【アーモンド（原色牧野植物大図鑑から）】
　西アジア原産の落葉高木。高さ６～９ｍになる。
　樹皮は淡褐色。
　葉は互生し、長さ４～５cm，卵形，先はとがる。
　花は、春に咲く。葉に先立って，サクラによく似た５弁の白花または淡い桃色の花を多数つける。雄しべ多数。
　果実の中心に、大きく扁平な核が１個あり，この核中に赤褐色の薄皮に包まれた種子がある。
　薄皮の中は、黄白色の子葉と胚よりなり，これをナッツとして食用する。
　英名Almond。