かなりの高木ですので、これまで花を観察する機会のなかったマルバチシャノキです。
2015年5月上旬、蕾のついた花序を2つみかけました。
3日後、いくつか蕾を残してはいますが、びっしりと花をつけ、白い花が美しく開花しました。
華やかに円錐花序をつくる同科同属のチシャノキに比べ、マルバチシャノキは円形の散房花序をつくり、やや控えめな印象の花です。
雨天が続いたさらに3日後、もう一つの花序も蕾が開きました。
先に開花した花序は、白い花冠が薄茶色に変色し、すでに落花しているのもみられました。
丸い果実が稔るそうですので、しばらく観察を続けましたが、落花あるいは落果したのか、とうとう果実を観察ことはできませんでした。
翌季は、たくさんの枝に見事な花が咲きました(6~7段目の4枚)。
しかし、写真のとおり、期待に反して稔った果実はどの花序もほんのわずかでした(8~9段目の4枚)。
【マルバチシャノキ(原色牧野植物大図鑑から)】
関東地方以西,四国,九州,琉球列島から台湾及び中国の暖帯から亜熱帯に分布する,高さ6~9mの落葉高木。
樹皮は灰色,コルク質で厚く裂け目がある。
枝は、横に広がる。
葉は厚く、長さ5~17cm,表面は剛毛が生え、著しくざらつき,裏面は短毛を密生する。
花は晩春,短枝の先に円形の散房花序をつけ,がく5裂,花冠も5裂し径1cm位で,雄しべは5本ある。
R0017757 マルバチシャノキ果実 16.06.03 早水公園
DSCN3090c マルバチシャノキ 16.05.19 早水公園
R0017766 マルバチシャノキ果実 16.06.03 早水公園
DSCN3264c マルバチシャノキ果実 16.06.03 早水公園
DSCN3095c マルバチシャノキ花後 16.05.19 早水公園
DSCN1737cマルバチシャノキ花後 15.05.16早水公園
DSCN1737cマルバチシャノキ 15.05.16早水公園
R0017357マルバチシャノキ 15.05.13早水公園
R0017355マルバチシャノキ 15.05.13早水公園
DSCN1693cマルバチシャノキ 15.05.13早水公園
DSCN1691cマルバチシャノキ 15.05.13早水公園
DSCN1672cマルバチシャノキ 15.05.10早水公園
DSCN3094c マルバチシャノキ 16.05.19 早水公園
DSCN3089c マルバチシャノキ 16.05.19 早水公園
マルバチシャノキ ムラサキ科 チシャノキ属 県:絶滅危惧ⅠA類
DSCN3267c マルバチシャノキ果実 16.06.03 早水公園
R0017354マルバチシャノキ 15.05.13早水公園