竹藪近くの路傍で、浅緑の心形葉をつけた草丈20数cm位の植物を見かけました。
 よくみると、小さな粒々をつけた細長い花穂をたくさん伸ばしていました。
 翌年は忽然と姿を消してしまい、忘失していたところ、2年後、同じ場所で、再び観察する機会を得ました。
 名前もわからずにいた不思議な縁の植物です。

 早速、標本を持参し、都城市みどりの相談所で調べてもらiい、外来種のウスバスナゴショウとわかりました。
 熱帯アメリカ原産のコショウの仲間で、食用可、民間薬とされる植物のようです。
 本州、九州、琉球に分布し、花期が6~8月で、1年性とのこと。


【ウスバスナゴショウ:「帰化&外来植物見分け方マニュアル95種」より】
 世界中に広く帰化している種族で、日本では琉球地域で野生化している。現在は本州にも拡散し、地味に分布を広げている。
 コショウの名をもつようにピリッとした風味をもつ。原産地やアジア圏ではや野菜や薬草として栽培される。若い新鮮な茎葉はサラダに入れて風味を楽しむほか、お茶としてもユニークな味わいで人気がある。
 海外では消炎、頭痛や胃腸の痛みの緩和、下痢の改善などに利用される。
 背丈は30cmにも満たない小兵で、スペード形をした緑の葉を対生させる。
 つまようじのような花穂を伸ばし、ここに小さなツブツブをあしらうので本種とわかる。
 やや日陰で湿った場所を好む。野外での拡散速度はとても遅い。
 
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ウスバスナゴショウ  コショウ科 コショウ属
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R00206 ウスバスナゴショウ 21.10.15 都城市
R00205 ウスバスナゴショウ 21.10.15 都城市
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DSCN6612c ウスバスナゴショウ 21.10.15 都城市
DSCN6497c ウスバスナゴショウ 20.11.10 都城市
DSCN6493c ウスバスナゴショウ 20.11.10 都城市
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