四国、九州に分布し、シイの木の根に群をなして生える寄生植物です。
 日本の特産種だそうです。

 図鑑では、高さ5〜7cmと説明されていますが、今年の秋は異常気象で極端に雨が少なく、撮影した日も、埃の中から顔を出しているような状態で、高さはせいぜい3p位でした。

 花茎は肥厚し、大きな鱗片葉が十字対生する1年草です。

 花は晩秋、両性花で白色、花弁はありません。
 雄しべが合着し、帽子状となり、すっぽりとれると、雌しべが現れるそうですが、確認できませんでした。

 花中に蜜があり、小鳥が来て吸うとされていますが、撮影している間中、大きなスズメバチのようなハチが飛び回っていて、いささか怖い思いをしました。

 蜜に小鳥が来ますが、受粉はもっぱらハチによるのだそうです。

 和名のヤッコソウは、奴の練り歩く姿に似ることから名付けられたといいます。



 なお、ヤッコソウの自生地としては、県内では宮崎市内海野島の 『国の天然記念物』 が有名でしたが、1993年の台風でスダジイが倒れたため、絶滅したようです。


 09年11月、船引神社(清武町)のヤッコソウを撮影し、別ページに掲載しましたので、あわせてご覧ください



 (注) ここでは、【原色牧野植物大図鑑】 により、ラフレシア科としましたが、ヤッコソウ科としている図鑑も多くあります。

N107776 ヤッコソウの群落 06.10.31 熊野江神社裏

N107780 ヤッコソウの蜜を吸うハチ 06.10.31 熊野江神社裏

N107768 ヤッコソウ 06.10.31 熊野江神社裏

ヤッコソウ  ラフレシア科 ヤッコソウ属  県:絶滅危惧U類

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N107772 同 中央は径6pのレンズキャップ 
06.10.31 熊野江神社

N107778 ヤッコソウの群落 06.10.31 熊野江神社裏 

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N107764 ヤッコソウ 06.10.31 熊野江神社裏