観賞用として、古くから広く人家に栽植されているキンポウゲ科の多年草です.。

 オダマキ属は、約70種が北半球に広く分布しており,日本が原産のオダマキと、ヨーロッパなどが原産の西洋オダマキの2グループに大別されます。
 背丈が高いミヤマオダマキ、オダマキなどは、日本原産のオダマキだそうです。 
 背の低い、セイヨウオダマキは、近所の知人宅やフローランテ宮崎などでも多く見かけました。

 オダマキの名は,その花容が、苧環(おだまき:紡ぎ糸を巻く糸巻き)の形に似るところから、名付けられたそうです。

 同じキンポウゲ科で、葉がよく似ているヒメウズ属のヒメウズも、別ページに掲載しています。



【オダマキ(原色牧野植物大図鑑から)】
 根茎は、直立分岐し,根生葉を叢生(そうせい)。
 根生葉(※3段目の写真)は、越冬し,2回3出複葉。
 小葉身は、浅裂するが、鋸歯はない。裏面は、白色を帯びる。  葉柄の基部は、比(さや)状。
 茎は、高さ20〜30cm,ゆるく分岐し,5月頃、先に1〜5個の花をうつむきに付ける。
 花は、初夏に咲き,碧紫色,まれに白色。
 がく片5枚は開出し、花弁状。花弁は距をあわせ,長さ2cm位。
 和名は、苧環(おだまき)すなわち苧手巻で、花の様子に基づく。


【参考】
 ヨーロッパ原産で、園芸的に多く栽培されるセイヨウオダマキ A.vulgaris L.,日本原産で、高山性の小型種で観賞用として鉢栽培されるミヤマオダマキ,日本原産で山地に多く野生し,淡褐紫色の花を咲かせ、袋果に細い枯毛があるヤマオダマキと、その変種で淡黄色花のキバナヤマオダマキなどがあります。

 変種のミヤマオダマキ var. pumila Kudo は、南千島、北海道・本州、サハリン,北朝鮮の高山帯に生え,茎は高さ10〜25cm,花茎は分岐せず1個の花をつけ、オダマキの原種と考えられているそうです。

 また、オダマキ属の種間交配は容易なため,多くの交配品種が育成されており、最近,セイヨウオダマキの名で栽培されている距の長い種類は、北アメリカ原産のアキレジア・ロンギシマ種 A. longissima A. Gray の改良種だそうです。 

P1030574-1オダマキ 08.4.25西小林53号線

P1030581-1オダマキ 08.4.25西小林53号線

P1050594-1オダマキ 08.4.25西小林53号線

オダマキ   キンポウゲ科 オダマキ属

P1030759-1セイヨウオダマキ 08.4.28宮崎市内隣家の庭

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P1050361-1オダマキの根生葉 08.4025西小林53号線

P1030580-1オダマキ08.4.25西小林53号線