5月〜6月にもなると、秋に穂を実らせるイネ科やカヤツリグサ科等の植物が穂を出し、堤防道路脇などで、目につくようになります。
このシナダレスズメガヤも、大淀川の堤防沿いの道路で観察したものです。
名前どおり、株全体がしなやかに垂れ下がり、思わず、この草は何?とレンズを向けてしまいました。
名前を県総合博物館に照会したところ、姿の様子そのもののシナダレスズメガヤと聞き、なるほどと感心したことでした 。
イネ科の植物は、花や果実の様子だけでは名前のわからないものが多いので、普通の植物とは、別の視点から命名されるものが多いそうです。
このシナダレスズメガヤも、その一例のようです。
【シナダレスズメガヤ(世界大百科事典から)】
南アフリカ原産のイネ科の多年草で,昭和20年代に日本へ導入された。
葉は細長く,幅2mmほどで長さは50cmほどになる。
多数の茎が密に集まって、大きな株をつくる。
夏に、茎の先に20〜30cm位のやや疎に枝分れする穂がつく。
高さは1m近くになるものもあり,葉や穂など株全体がしなやかに垂れ下がり,風に揺れて波うつ。
草姿が美しいだけでなく,根の張りが強いので,道路や土手の法面(のりめん)や造成地などに植えて斜面の土砂流出を防止する目的に利用される。
最近では、かなり野生化し,道路わきや荒地などに侵入しているのがみられる。
冬場,枯れ上がった葉は燃えやすく,高速道路などでは燃えにくくする薬を散布している。
葉は、家畜の飼料としても利用される。
シナダレスズメガヤ イネ科 スズメガヤ属
P1040459-1シナダレスズメガヤ 08.5.6宮崎市大淀川堤防
P1040458-1シナダレスズメガヤ 08.5.6宮崎市大淀川堤防
P1040457-1シナダレスズメガヤ 08.5.6宮崎市大淀川堤防