霧島えびので、以前から気にかけていたホソバノヤマハハコをようやく観察しました。

 標高1000mほどのやや高い崖に生えており、小さな細い草です。
 草丈は30pほどで、葉は細く、葉裏は白っぽく見えます。

 個体数が少なく、良い写真がなかなか撮れません。
このホソバノヤマハハコは、開花を長い間待っていますが、まだ花を見たことがありません。


 偶然ですが、8月末、県道1号線の蘇於峯橋から、崖下を双眼鏡で覗いていたところ、花をつけたホソバノヤマハハコらしい草が目に飛び込んできました。
 かなり離れた遠い崖下でしたが、千載一遇のチャンスです。 
 滅多に見られない個体数の少ない植物でしたので、橋の欄干から、身を乗り出し、かなり離れた崖下の白い花に焦点を合わせ、望遠撮影を試みました。

 無駄かも知れないと、半ば諦めた思いで撮影し、帰宅してチェックしてみると、どうやら、花をつけたホソバノヤマハハコが何とか撮影できていました。

 長い間、観察の機会を待っていたホソバノヤマハハコでしたので、早速、ホームページに載せることにしました。(4〜5段目の4枚の写真)

 細部は写っていませんが、この植物の特徴は、なんとか捉えられたようです。

 資料で調べてみると、頭花は白色で、中心は黄色がかっているそうです。
 遠くからの望遠撮影でしたので、はっきりとはしませんが、幸い、中心の黄色い色も確認できました。


 なお、ヤマハハコ(葉の幅が6〜15mm)よりも葉が細いことが特徴ということで、ホソバノヤマハハコ(2〜6mm)といわれています。
 分布は、ヤマハハコが長野県・石川県以北で、ホソバノヤマハハコが福井県・愛知県以西といわれています。



【ホソバノヤマハハコ(原色牧野植物大図鑑から)】
 中部地方以西,四国,九州の山地に生える多年草。
 ヤマハハコに似て小形。ヤマハハコとは分布圏がはっきり分かれ、生育環境はよく似ている。
 あまり分枝しない。
 高さ30cm内外。
 横に匍う地下茎でも繁殖する。
 葉は互生し,長さ3〜6cm,幅2〜6mm,裏面が白色,縁は裏面に向かってやや巻き込む。 
 花は、夏から秋,管状花のみの頭花をつける。

ホソバノヤマハハコ  キク科 ヤマハハコ属  県:絶滅危惧TA類

 

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1000192 ホソバノヤマハハコ 07.8.29 県道1号線

1000176 ホソバノヤマハハコ 07.8.29 県道1号線

1000177 ホソバノヤマハハコ 07.8.29 県道1号線

N9030280 ホソバノヤマハハコの花 
06.9.3 県道1号線 蘇於峯橋左下望遠

N1070067 ホソバノヤマハハコ 
06.10.9 県道1号線

N1060334 ホソバノヤマハハコ 
06.9.18 県道1号線

1100806-1 ホソバノヤマハハコ 07.8.18 県道1号線