数年前、天然記念物に指定されているアコウの大木があることで有名な宮崎市内海(うちうみ)の野島神社を訪れた際、境内の案内図によって、社殿の裏山にサクラランが自生していることを知り、花期を待って、2011年の夏、観察に出かけました。
幸い、野島神社の宮司さんに事前にお尋ねし、境内林内の高木の幹をよじ登って花を咲かせているサクラランを観察することができました。
『サクララン』 といかにもランのような名前がついていますが、独特の蔓性の植物で、ランの仲間ではありません。
花も、数十個の花が球状に集まって咲きます。
観察したサクラランは、暗い林内の高所で開花していましたので、撮影に苦労しました。
暫く観察を続け、漸く、少し低い所で咲いている花をみつけましたので、サクラランの独特の花序も何とか撮影することができました。
2013年春、県薬草・地域作物センターの温室のサクラランに果実が稔りましたので、参考までに写真を掲載しました(最下段右側の写真)。
【サクララン(原色牧野植物大図鑑から)】
アジアの東南部の熱帯から亜熱帯に分布し,九州南部や琉球列島の林内に生えるつる性の多年草。また観賞用として冬季温室で栽培される。
茎は、岩などに密着してはう。
葉は、長さ6〜12cmで、質は多肉。
花は、初夏から秋に咲き、淡紅白色で芳香がある。
和名の桜蘭(さくららん)は、花色が桜花に似て,葉はらん科植物に似るから。
DSCN2101bサクララン果実 13.04.19薬草・地域作物センター
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サクララン ガガイモ科 サクララン属 県:絶滅危惧TA類