コーヒーノキの花

　かなり昔の話しになりますが、かつて、職場の室内で、鉢植えのコーヒーノキを育てた経験があります。

　何度も鉢を変え、育てているうちに、どんどん大きくなり、とうとう手に負えなくなって、県の亜熱帯作物支場に引き取って貰いました（現在も健在）。

　長い間、身近で育てていたコーヒーノキの花をこの眼で見た記憶が全くありませんでした。
　果実は、かなりの粒数が実りましたが、花を見たことがないので、何とかして、花を観察したいと思っていました。

　その後、ホームページ【みやざきの植物散策】を立ち上げ、県内の植物写真を公開していますが、残念ながら、私の植物写真のリストには、コーヒーノキの花はストックされてません。

　植物愛好家たちのホームページも、コーヒーノキの花を載せているページは少ないので、本格的に花の写真を求め、散策することにしました。

　コーヒーノキは、南国宮崎でも、露地栽培は無理ですので、県の青島亜熱帯植物園、亜熱帯作物支場、薬草･地域作物センターなどの温室を何回も探訪しました。

　果実の写真は何とか撮れましたが、花をつけたコーヒーノキに巡り会う機会はなかなかありませんでした。

　2009年、偶然、薬草･地域作物センターの研究員の方に相談したところ、４月上旬、『コーヒーノキに、蕾がついてるようですよ。』　と知らせていただきました。
　幸運にも、とうとう念願のコーヒーノキの花を観察する機会を得ました。

　コーヒーノキは、一斉に開花することは滅多にないということでしたので、貴重なシャッターチャンスとなりました。
　何回も下見に出掛け、ようやく撮影に漕ぎ着けることができたのが、このページの写真です。

　コーヒーノキは、花を観賞する植物ではありませんが、真っ白い、五弁花のなかなか美しい花でした。

　薬草･地域作物センターの皆さん、貴重な撮影機会をいただき、有り難うございました。