イヌザクラ  バラ科 サクラ属

 クマガイソウの保護活動が行われている高千穂町鳥屋岳癒しの森の山腹で、『花の遅い珍しいサクラです。』 と案内していただいた興梠幸男さんが紹介されたサクラの木を撮影しました。

 霧島えびの山麓で見かけたウワミズザクラに似ています。

 県総合博物館に照会したところ、花柄に葉がついていればウワミズザクラ、葉がつかないのはイヌザクラで、両者は極めてよく似ているとのことでした。

 撮影した木は、まだ蕾でしたが、望遠撮影した花序を調べてみると、花序に葉が全くついていないので、このサクラの木はイヌザクラであることがわかりました。

 かなりの高木でしたので、花序の接写はできませんでしたが、特徴のある樹皮も撮影しました。(最下段)


 なお、霧島山麓で観察したウワミズザクラの花果実も、別ページに掲載していますので、あわせてご覧ください。



【イヌザクラ(原色牧野植物大図鑑から)】
 本州,四国,九州の山野に生える落葉高木。高さ10m位。
 樹皮は暗灰色,小枝は灰色。
 花は晩春,新葉と同時に開き,前年の枝の節から総状花序につき,花序の基部に葉がない。
 果実は、初め黄赤色で、夏に紫黒色に熟す。
 がくは宿存する。
 和名の犬桜(いぬざくら)は、サクラ属だが,サクラに似ていないのでいう。
 樹皮を染料,材は薪炭,版木,器具に用いる。

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DSCN1839-1イヌザクラ 10.05.01高千穂町押方鳥屋岳

DSCN1840-1イヌザクラ 10.05.01高千穂町押方鳥屋岳

DSCN1838-1イヌザクラ 10.05.01高千穂町押方鳥屋岳