『ヤマコンニャク県内初確認、都城の民家 十数本』の地方紙の記事(2020.05.24付け、宮崎日日新聞)を見て、即日、現地に足を運びました。
家人のお話では、4本開花したそうですが、案内を受け、初めて目に飛び込んできたヤマコンニャクの花です(1段目~3段目の4枚の写真)。
大きなソメイヨシノのちょうど株元の辺りから1m位の花茎を伸ばし、コンニャク同様、大変ユニークな花序を頂生していました。
食用のコンニャクと比べ、花はやや小振りで、花茎や花に白い斑点があるのが特徴的です。
開花から幾日か経過しているとのことでしたが、仏炎苞の色は単色ではなく、複雑な色味を帯び、コンニャクに比べてシックな印象を受けました。
更に家人の案内に従って、庭の奥まった雑木林に足を運ぶと、花が2本、見事に開花していました。
普通葉もあちこちに散在して出て来ており、その様子もつぶさに観察できました(4~6段目の5枚の写真)。
なお、現地調査した元県総合博物館副館長さんによると、学術的評価は今後検討予定とのことです。今後の推移を見守りたいと思います。
また、図鑑によると、果実は、初め緑色で部分的に赤みを帯び、後に深青紫色に熟すといいますので、家人に今後ご相談し、果実の観察も続けたいと思います。
当日丁重に案内頂いた家人の方々並びに関連情報を頂いた都城市緑の相談所長さん、ありがとうございました。
【ヤマコンニャク(原色牧野植物大図鑑から)】
四国、九州から琉球列島にかけて分布し、林縁の藪などに見られる。
球茎は扁球形で径12cmに達し、子球は直接つく。
普通葉はコンニャクに似るが、全体に小さい。
開花年には普通葉を出さず、春から夏、筒状の鞘状葉の間から高さ1mに達する花茎を抜き出し、花序を頂生する。
仏炎苞は、開けば三角状の卵形で、長さ約20cm。
果実は、初め緑色で部分的に赤みを帯び、後に深青紫色に熟す。
DSCN6302c ヤマコンニャク 20.05.24 都城市南横市町
DSCN6301c ヤマコンニャク 20.05.24 都城市南横市町
DSCN6306c ヤマコンニャク葉 20.05.24 都城市南横市町
DSCN6304c ヤマコンニャク葉 20.05.24 都城市南横市町
DSCN6314c ヤマコンニャク 20.05.24 都城市南横市町
DSCN6303c ヤマコンニャク 20.05.24 都城市南横市町
DSCN6313c ヤマコンニャク 20.05.24 都城市南横市町
DSCN6310c ヤマコンニャク 20.05.24 都城市南横市町
DSCN6307c ヤマコンニャク 20.05.24 都城市南横市町
ヤマコンニャク さといも科 コンニャク属